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CUE DIARY キューダイアリー

2008

10/20

17:02

音尾琢真

奇怪な子供たち

音尾琢真

近所で見た子供が奇怪な遊びをしていた。

小学校6年生ほどだろうか。3人の男子が集まっている。一人は見守り、二人は対峙してボクサーさながらに素早くステップを踏んでいる。
いや、ステップというには程遠い。ただの足踏みを素早く行っているだけか。たまたま動きが軽やかなのでステップを踏んでいるように見える。

が、突如二人は動きを止め、思い思いのポーズをとった。

…実に奇怪なポーズだった。

身体を捻り、ねじまげ、美しいとは程遠く、面白いというにも呆気にとられるしかないポーズ。

さらに驚くことが起きた。

どうやら彼らは勝ち負けを競っている。

いったい何を基準にしているのか。

暗雲立ち込める謎の迷宮に迷いこんだまま、彼らの近くを離れて歩き続けた。
通り過ぎて彼らを背中に感じていたが、やはり気になり振り返ると、その奇妙な競技は続いていた。