【水曜文芸】
《短歌》
●NB選
カレンダーめくるページがなくなりてどこに消えたか私の11枚
NB(札幌)
昇りゆく朝日輝き響く心スマホ取り出し思い出留めて
NB(札幌)
港町寒さ突き抜く海風の朝まで響く夜の歌声
NB(札幌)
降下せず穴の周りを行ったり来たり後悔しても止まぬ硬貨
NB(札幌)
古い歌そんな思いで聴かされて今では己が懐メロとなり
NB(札幌)
第1首、嘘だろ。嘘だと言ってよ。もう12月だなんて。どうした、なにしてたんだ自分。今年が終わるって。毎日思って、ただただ焦る師走。
第2首、風景や景色に目を留めることって、今まであまりなかったのですが、最近は見ちゃいますよねー。見入っちゃったりしますよねー。年齢がそうさせてくれるのでしょうか。スマホで写真とかも撮っちゃったり。特に自然とか自然現象とか。おじさんだからでしょうか。こだまでしょうか。
第3首、先日、小樽に宿泊したんですよ。小樽の繁華街、”小樽のすすきの”である花園という地区のど真ん中に。そしたら、朝まで近所のスナックのカラオケの声が鳴り響いてまして。人口減少、高齢化が進んでいるとはいえ「まだまだ元気だな!おいっ!!」と思った花園の夜、というか朝。
第4首、クレーンゲームって、なんであんなに物が取れないもんなのでしょうか。
第5首、子供の頃、父親がテレビで見てた”懐かしの歌”的な番組の曲を「なんか古い歌だなー。昔の歌いつまで聴いてんのよ」って思ってましたけど、今自分が聞いている曲が30年前にリリースされた曲だという事実を改めて知って、「あん時の親父と一緒じゃん!」となんとも言えない気持ちになりながら・・・冬。
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