【火曜文芸】
《短歌》
●NB選
いづこから吹き始めたのか風邪の音思いが錯綜疑心暗鬼よ
NB(札幌)
曖昧な緊張と緩和の深き襞年々境目ゆるくなり
NB(札幌)
粒ぞろい黄色いマントの暗殺者不意に刺さる とうもころし
NB(札幌)
そうそうそう あれさあれあれ あれなのさ いやあれのあれあれなんだっけか
NB(札幌)
あんなにも父とは立派な大人だと思っていたのは大きな子供
NB(札幌)
第1首、あの人も、あれ、あの人も調子悪い?最初に風邪っぽかったのって俺じゃねえか?という起源が自分じゃないかと思いはじめて止まらない自己嫌悪。と止まらないしっとりティッシュ。
第2首、おっとこれどっちかな、気体かな固形かな、いけるかな、いけるよね、いってみよう、はい気体の方ー。年々、括約筋の判断力が落ちてくる40代中盤。
第3首、ドキッとする子供の言いまつがい。「とうころもし」という、もうひと変形もあり。
第4首、もうどうにかしたい。記憶よ、留まれ。
第5首、あの頃の父親ってすごく大人だなと思っていたのに、自ら実際に同年代となってみると、まだ子供な自分が見え隠れ、いや見え見え。あれ、あの大人じゃんないぞ。みんなこどもでしょうか。いいえ、だれでも。
〈投稿規定〉
未発表作品で作者がNBであることに限ります。他紙との二重投稿、同じ作品や類似した作品の複数選者への投稿はご遠慮ください。作品を選者が添削することがあります。投稿作品は返却しません。先行発表の作品に類似した投稿、人工知能(AI)による作成、NB以外の投稿は禁止します。